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心だより

2020年7月

メッセージを・・

2020-07-25
「花戦さ」という映画は、野村萬斎さんが主演されています。2代池坊専好という役柄で、華道家でありお坊さんです。最初のシーンは、河原で亡骸を見つけ、野の花を手向けた後お経を唱える場面で、その様子は生々しくも感じましたが、「あ~きっと戦国時代はこうだったんだろうな・・」と当時の時代背景を鮮明に感じることができました。    
 
 2代専好が生きた時代、有名な武将は、織田信長や前田利家や豊臣秀吉です。茶の湯では千利休が・・日本人なら必ず聞いたことのある人々が活躍していましたが、庶民は戦国時代の真っただ中です。冒頭の河原のシーンでは、行き倒れた人の髪の毛を盗みに来る人が現れます。当時、貧しさに負けて身元不明の人の髪を売ってお金に換えたそうです。現代ではとても想像できない生活が、当時は当たり前だったのです。    
 
 当たり前ですが、携帯電話はありません。電話というものが発明されたのは19世始めだそうです。そこから1世紀余りで携帯電話が流通し、スマホが誕生するまで約20年・・目まぐるしい変化を遂げました。けれども、その変化に対応するというよりも時代に流れ流されて、大切なものを置き忘れてしまったように思います。    
 時代をさかのぼり500年以上前、織田信長はヨーロッパ諸国と交流があり、日本の銀を輸出し鉄砲の球を輸入していたことが最近の研究で明らかになってきました。現代と比べて不便な時代です。どのような方法で情報収集をしたのでしょうか。日頃からとても興味深く感じていましたが、交通手段は飛行機などありませんから船だったと思います。飛行機でも遠いヨーロッパとの交易があったことを知り、一層不思議な感覚なります。輸出や輸入のやり取りは文章でだったと想像しますが、言語も違います。宣教師がパイプ役であったことも理解できますが、情報交換はどのように行われていたのでしょうか。どちらにしても、人と人の交流は何ら変わらないとと想像すると何となく納得できるような気もします。現代は、情報交換のスピードが速くなっただけのようです。    
 
 大切な何か・・・というのは、間なのかもしれないと思います。間合いという言い方かもしれませんが、「間」というのは、「間」が良いと人の心を豊かにし、「間」が悪いと心が貧しくなるように思います。今の私たちの暮らし方は、少し「間」が悪いように思います。    
 
 コロナウィルス感染によってスローペースを余儀なくされています。もう一度生活を見直す良い機会だと感じます。最近、ハガキや手紙を書かれる人が少なくなっているようです。ラインやメールなど便利なツールに頼っています。けれども、少しだけ「間」を変えることで、見失っているものを見つけられるように思います。    
 
 結子の商品をどなたかのプレゼントに使っていただけるようでしたら、メッセージカードを添えるお手伝いをさせていただきたいと思っています。感謝の気持ちを言葉にするのは照れくさいかもしれませんが、時にはその感謝のメッセージがメッセージをもらった人を励ますことになるかもしれません。不便な時代は、見えていなくても相手を思う気持ちが、今より深ったのかもしれません。気忙しい時代だからこそ、少しだけロスタイムのような「間」が、人の心を温めてくれるように思います。メッセージのお手伝いにつきましては、今、必死に準備しています。「結子」は人と人の心が温かくなるような縁をつなぐ役目をさせていただきたいと思っています。
 
 
アーティフィシャルフラワー
と和雑貨 結子
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