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心だより

2020年6月

バンクシー・・

2020-06-04
 ストリート・グラフィテイアーティストとか、あるいはアートテロリストとも呼ばれるバンクーの展示会を見ました。入口に入ると・・
 
消費
(抜粋)
「資本主義システムは、常により多くのものを買うことで内なる空虚さと孤独感という主観的な感覚を埋めるように私たちをうながす・・新車を運転させ、より大きな家に住まわせ、流行を追いかけて、服を取っかえひっかえさせようとしている。こうして私たちは、最後に自由を奪われてしまう。果たしてそれで幸せになれるのだろうか?」
 
 会場の大きさがどれほどあるのか分かりませんが、見ごたえがありました。アレンジメントやアーティフィシャルフラワーをレッスンしていただいてる先生からお誘いを受けて、おぼろげに覚えているバンクシーという名と、なぜそれほど人気があるのかを知りたくて足を運びました。
 
 私個人の感想ですが、顔や名前を明かさず、社会問題を取り上げていますが、落書きを繰り返す子供のような行動から作品を素直に見ることができませんでした。しかし、バンクシーの作品は、私の胸をえぐりました。心を見透かされているような・・それ以上に、私が気付かないふりをしていることにそれでいいのか・・と、石を投げつけられて、私の心の水がめに波紋が広がりました。
 
 先日「ひよっこ」の再放送がテレビから流れ「自由」についてヒロインが語っていました。「みんな自由、自由っていうけど、自分勝手に生きることが自由なわけ?私は、彼と別れるという選択をしたの。私が決めたの。それが自由だと思うの。誰かに何か言われて、決めることじゃないと思う。」という内容だったと思います。まじめなヒロインの姿に「そんなにいい子にしなくてもいいじゃないか・・もっと自由に生きた方がいい・・」と友人は言います。しかし、ヒロインは「いい子ぶっているわけではない。私の心の中にもドロドロしたものはあるけれど、そうしたドロドロした気持ちの自分が嫌なだけなんだ・・」と。ある意味、自分と素直に向き合っているからこそ出る言葉だと思うのです。
 
 話がそれてしまいましたが、全世界で起こっている消費主義についてこのままでいいのだろうか・・と思うことはないわけでありませんが、自分がどうこう思ったところで何も変わらないんだから・・と流されている方が楽だったことをバンクシーの作品から気づかされました。裸の子供がミッキーマウスとロナルド・マクドナルドに手を引かれている絵・・ドキッとするというより、恐怖が襲ってきました。
 
 見えないコロナウィル感染に恐怖を覚えるくらい、消費主義は人々の心に空虚と孤独感という巣を作っていることを知ると、ウイルスは何らかの対策ができても、心を健全に保つ術は誰が対策してくれるのだろうと思うと、一層恐怖が心を曇らせました。けれども、ひっよこに登場するヒロインのように、また、バンクシーの作品の表現の仕方に問題を感じないわけではありませんが、メッセージを受け取っている人たちがいることに、きっと暗い話ばかりではないと思ったり・・先生にお誘いいただいたお陰で貴重な体験をさせていただきました。
アーティフィシャルフラワー
と和雑貨 結子
〒401-0511
山梨県南都留郡忍野村忍草37
TEL.0555-84-4107

 
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