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心だより

2020年6月

結子という名に込めた思い・・

2020-06-05
 人は様々な縁によって生かされています。東日本大震災や豪雨災害、コロナウィル感染という未曽有の災難に見舞われて、新聞やニュースなどで「縁」という言葉を聞く機会が増えたように思います。
 
 2年前、子供の時大変お世話になった方の法事を数日後に控え、その方のお孫さんが数十年ぶりに私の両親のもとに訪ねて来られました。訪ねてくる・・と言っても、計画してということではなく、何となく気ままにご友人と車を走らせて、ふとおばあ様のことを思い出して立ち寄ったそうです。偶然にしてはあまりにもタイミングが良すぎて驚いた父が私に連絡をくれました。
 
 お孫さんは、父に名刺をくださいました。ご自分の様々な経験を生かして、会社を立ち上げておられました。アート・オブ・リビング・ザ・ブーケという会社です。検索すると、経歴もお仕事の内容も洗練された生活がにじみ出てくるようなもので、活躍されている様子が伝わってきました。
 
 私は20年生け花を習い、当時少しずつお花を生ける面白さを感じ始めていました。生け花の面白さ・・とは、生けるお花の美しい姿だけではなく、植物・・から命・・再生・・と繰り返される自然の営み・・そこから、生きることの大切なヒントを感じることができるようになってきたからだと思います。けれども、何より危惧することは後継者不足です。大人も子供も世の中には習い事があふれている今日、お稽古を続けることによってしか感じることのできない情緒的な感性・・それを次世代につなぐ・・当たり前に継承されてきたことが、当たり前に継承されないことに気付いた時、どうしたら多くの方に花道の面白さや奥深さを知っていただくことができるのだろう・・と悩み初めていました。
 
 そんな時、お世話になった方のお孫さんと再会・・私の記憶では、10歳くらいの時にお会いしたのが最後だったので、数十年ぶり・・お花のレッスンをされていることを知り、すぐ連絡を取ることにしました。レッスンしてくださることになり、生まれて初めてアレンジメントフラワーのレッスンをしたり、アーティフィシャルフラワーのレッスンをしたり、花道以外の世界を経験することによって、様々な発見がありました。
 
 楽しみだけで終わらなかったのは、結子で販売することになった日本手ぬぐいを制作することになったからです。この手ぬぐいにかける思いが深かったこと、制作期間と様々な出会いと機会が絶妙なタイミングだったというようになるべきしてなってきたことだったように思います。。手ぬぐいが完成するまでのエピソードも、まるで何かに動かされているように話が進んでいきました。お手伝いくださった方々との出会いも、何かの「縁」と思わずにいられない出来事ばかり・・
 
 手ぬぐいにかける思いは深くても、そこに伴うリスクも大きく、ならばきっちり法人にして商売として成り立たせよう・・と一昨年法人登録をしました。そんなとき、会社名が頭に浮かびました。人生最初の贈りものが名前だと聞きます。私の名づけ親は、ザ・ブーケ代表のお母様です。お母様のお名前がゆきこさんでした。通称、「ゆっこ」さんと呼ばれていました。そこで、これまで私の人生に「縁」あった人々を大切に思いたいと思い、「結子(ゆっこ)」という名前にしました。生まれたばかり思いだけの会社ですが、ゆっくりじっくり誠実に育てていけたら・・と思います。
アーティフィシャルフラワー
と和雑貨 結子
〒401-0511
山梨県南都留郡忍野村忍草37
TEL.0555-84-4107

 
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