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心だより

2020年8月

叔父との別れ・・

2020-08-12
 それは突然のことでした。ちょうど一年前、体調を崩した叔父は、救急搬送されそのまま入院することになりました。叔父の様子から退院することは難しいと思っていましたが、8月12日、昼食を食べ終わったころ電話が鳴りました。「血圧が下がっていて、非常に厳しい状態です・・」と。「すぐに病院へ向かいます・・」と伝えますと「それまで持つかどうか・・」と。
 
 自宅から約1時間ほどの場所に入院しています。一時間もたない・・慌てて病院へ向かいました。玄関につくと、検温し面会名簿に名前を記入します。それほど長い距離を歩いたわけではありませんが、外気温は40℃、駐車場からマスクをして歩いたことで、37.2℃・・「体温はいつもお高いですか?」と聞かれましたが、37台を超えたことはありません。気持ちもあせっていますので、返答に困りながら、「もしかしたらマスクをしているからかもしれません‥」と答えると、「少しお休みいただき、また検温させていただきます。」と・・そうしていると電話が鳴りました。病院からです。「今どこにいらっしゃいますか?」と・・病院についていることを伝えると、待っています・・と。もしかしたら・・検温していただく時間がとても長く感じました。
 
 再度検温すると、36.6℃でした。即病室に向かうと、まだ目を閉じていない、けれども息を引き取った叔父がいました。苦しんだ様子がなかったので、少しだけ安堵しました。旅立ったのは、私たちが到着するころだったようです。先生は、私たちが叔父と会えた時間に死亡宣告をしてくださいました。明日からお盆です。一日違っていたら、叔父には寂しい思いをさせるところでした。叔父はきっと分かっていたのかもしれません。
 
 血のつながった親族とお別れするのは20年以上ぶりです。また、年を重ねてきたことで、若いころとは違った感情がわいていることが不思議でした。叔父の人生は幸せだったのだろうか・・そんなことを思いながら、安らかに眠る叔父の顔を、ただ見つめていました。
 
 
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