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心だより

2021年 1月

伝統行事

2021-01-20
 忍野村には、様々な伝統行事が残っています。伝統行事で代表的なものは、道祖神祭です。年が明けると、育成会長さんを中心に、地域の子供たちが集い、竹に飾る色紙を切ったりします。準備ができるころ、中学2年生の男の子を中心に子供たちは一軒一軒家を回ります。「福の神が舞い込んだ」この掛け声を聞きますと、お正月を迎えたことを実感します。けれども、今年は・・・コロナウイルス感染予防のため、子供も大人も集まる・・という活動ができません。福の神の掛け声も聞くことができませんでした。

 小正月が終わりますと、忍草地域の旧家では山の神という一族の守り神の集まりがあります。一族によって日程は違いますが、20日前後に一族の山の神に一年の無病息災をお願いする儀式があります。一族の代表の男の子が、その年の鬼門に向かって矢を射ます。弓は手作りです。昔は子供たち自身が作ったと聞きます。弓は梅の枝で・・矢は真竹に色紙の羽を付けます。矢は4本・・2本は山の神の祠の前にさします。残り2本を射るようです。掛け声があります。「ヤックルヤノヤー」と。掛け声の意味は分かりません。

 私には孫がおりますが、男の子が二人・・・じーじ手作りの弓と矢を持ち、学校や幼稚園に行く前に、じーじとパパ、二人の孫は弓と矢を持ち山の神に行きました。昨年、数十年ぶりに弓矢の儀式が復活しました。外はマイナス10℃・・家に帰ってきた孫のまつ毛が白く凍っていました。

 タイムスリップしたような儀式が終わりました。昨年から1年間弓矢を射ることを遊びにしていた孫たちは、とても上手に矢を射ることができてご満悦でした。小学生の孫は、ささっと朝食を済ませ、まだ気温はマイナスの中、学校に向かいました。

 女性たちは、お供えをもって山の神にお参りします。時間などに決まりはありませんが、一族の女性だけで無病策債を祈ります。男性と女性に役目が決められているのも昔の儀式であることを意識します。

 大人も子供も自然とともに生きていることを、日々の何気ない生活の中で学んでいるように思います。自然豊かな生活の中に、ゲーム機やYouTubeなども身近に置き・・世代間ギャップを激しく感じます。何が正しく間違っているのか・・個々の価値観を身に着ける難しさを日々感じます。


アーティフィシャルフラワー
と和雑貨 結子
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