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心だより

2020年5月

花戦さ・・

2020-05-13
 2017年に公開された野村萬斎さん主演の花戦さという映画をご存じでしょうか。原作は2011年に出版された鬼塚忠氏が書かれた「花戦さ」です。花戦さは、2代池坊専好と茶人千利休との厚き友情の物語です。
 
 茶人千利休と2代池坊専好と聞かれたとき、池坊専好・・・それは誰?と思う方が多いと思います。日本伝統文化といえば茶道と花道。このことについて知らない人は少ないと思います。けれども、茶道といえば千利休ですが、生け花といえば・・・と聞かれて答えられる人は少ないでしょう。千利休が活躍した戦国時代から生け花は存在しました。現在も代々池坊という名字を継ぐ「池坊」が発症です。生け花発祥の地は、京都にあります頂法寺(西国三十三観音霊場の18番)。花道家元池坊は現在もそこにあります。
 
 劇中の生け花は、お家元から選ばれた先生方が撮影現場で生け込みをしました。劇中では大砂物を始め多くの生け花が美しく映し出されています。オフィシャルブックには俳優さんたちのコメントが掲載されています。生け花に対する見方が変わったという方が多かったのは、池坊の門弟として嬉しいコメントでした。先生方の植物に対する真摯な姿勢が作品に表現され、皆さんを魅了したのだと思いました。
 
 生け花の花形は、時代とともに変化してきました。現在のように外来種のお花は手に入らなかったでしょうし、ビニールハウスがあるわけではありませんので、当時は、季節季節に咲く花や植物を生けていたのだと思います。戦国時代に好まれた花・・床の間の広さに合わせて生けられる花々・・時代に合わせて人の心も変化しています。現代・・生活空間にどのようなお花を生けることが、人々の心を和ませることができるのか、伝統文化としての花道・・生活様式に合った花道を必死に模索しています。
アーティフィシャルフラワー
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