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心だより

2020年5月

母の日に・・

2020-05-06
 私の母は健在です。母の母親は、母が中学3年生の時に癌のため亡くなったそうです。母は、強い人なのだと思います。母親が早くに亡くなったことを寂しく感じていることは、時折話す思い出話を聞きながら感じますが、もし・・母親が生きていたら・・という話は聞いたことがないのでそう感じるのかもしれません。
 
 最近は子供の虐待が社会問題にされていて、子供は自分の所有物ではなく、個々の意思があり尊重することを意識すると、親の意識が変わってくるということを聞きます。意識が変わることによって虐待が減っていくという考え方です。立場を変えて考えてみますと、虐待ではありませんが、引きこもりが社会問題になっています。親においても同じ考え方ができるのではないでしょうか。親は子の所有物なのでしょうか?親について考えをめぐらすとき、私を育ててくれた両親について考えます。母親を中学生の時に亡くした母の心の奥深くにある母親に対する思いを、私は理解することができているのだろうか・・と、年を重ねるごとに、その思いは深まっています。
 
 親が子供を理解できないように、子供が親の気持ちを理解する・・というより理解しようという意識をもっている人は少ないのではないでしょうか。親が無償の愛情を注ぐことは当たり前なのでしょうか。ではなぜ、子供を虐待する親は減らないのでしょうか。無償の愛情を注ぐという行為は当り前ではないのかもしれません。虐待も引きこもりも少しだけ子供を親を理解しようと努力できたら、何かが変わっていくように思います。
 
 いつの時代も何の問題もなく生きていくことは難しいことです。思い通りの人生を生きている人ばかりではないと思います。では不幸ばかりなのか・・と問うとき今こうして生きていられるのは、親だけではなく多くの人の支えがあって私たちは生かされていると感じることはできないでしょうか。そう思うと、どれほど思いが叶わない人生だとしても幸福を感じることができるように思うのです。
 
 さて、母の日の由来は諸説ありますが、100年ほど前アメリカのアン・ジャービスという人のある行いによって5月の第2日曜日になったそうです。詳細をご紹介したいところですが、長文になっておりますのでwebなどで検索してみてください。日本の母の日の始まりは、大正時代にキリスト教会の日曜学校でこの日に母を歌う行事が始まり全国へ広まったようです。
 
 数か月前には想像することができなかった感染症によって、社会生活が大きく変わろうとしています。けれども変わらないのは、人と人のつながりです。人と人の繋がりを強く感じられたら、人生は豊かです。このような時だからこそ、生きていることは自分の努力だけではなく、様々な支えがあって命があることを考える日だと思います。今、わたしたちを生んでくれた母親に会える人も会えない人も、母親に思いを馳せて母の日を迎えたいですね。
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